【小学生宿題やらない】現役塾講師が実践している宿題をやらせる親に必要な3つの力
「うちの子勉強本当に嫌いなのよ」と悩みの方に向けた記事
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- うちの子宿題やらないのよ。『宿題やりなさい』と言ってもやらないからイライラしちゃう。
今回のブログのテーマです。
こんにちは。保育園の先生をやってて、現在は塾講師とと先生です。
このブログは、長年いろんな年代の子どもと関わってきたとと先生が少しでもその経験をシェアをして、少しでもお母さんお父さんの心が休まればと思って書いています。
さて、今回のテーマは『宿題をやらない子ども』について。
宿題をやらない子どもは塾でもたくさんいます。今回は私がそんな子どもたちにしている対応について書きます。保育園の先生のころから400人以上の子どもと関わっているので少しでも役に立てばと思っています。
もちろん完璧にあなたのお子様に効くとは限りません。大切なのはお子様に合った対応。どんな対応が合うかはいろんな方法を試して試して探るしかありません。
今回のブログもひとつのきっかけになればいいなと思います。
勉強しなさい!と怒ってしまうのは子どもを心配しているから。
まず保護者様の気持ちを整理しておきましょう。
大人はどうしても子どもを叱ってしまうときがありますよね。
『勉強しなさい』
『危ないことやめなさい』
『挨拶しなさい』
『一生懸命やりなさい』
そして今回のテーマで
『宿題しなさい』
この『~さい』のうしろにはこんな愛情ある言葉がついているはずです。
- 『勉強しなさい』→『受験ときや将来大変な思いさせたくないんだよ』
- 『危ないことやめなさい』→『危ないことして怪我をしてほしくないの』
- 『挨拶しなさい』→『挨拶が出来ないと将来困るのよ』
- 『一生懸命やりなさい』→『出来なくてもいいの。なんでも一生懸命やる大人になるのが大切なの』
とこのように、すべて愛情があるからこそ出てくる言葉だと思います。
とにかくあなたはお子様のことを愛し、大切にしてるからこそ言っているとわたしは分かっています。
しかし、子どもの反応はというとこんな感じではないでしょうか。
うるさい!分かってるよ!今やろうと思ってたのに!
こちらから愛情をどんだけぶつけても、『わかってるよ!』と言って話を聞いてくれない。
塾講師も同じような感じです。どんだけこちらが、成績をあげさせたくて、高校合格させたくて、アドバイスあげても、全然伝わらないことなんで日常茶飯事。愛情の一方通行。つらい。
子どもがこのままだと将来絶対苦労することは大人になった私たちには分かるので、子どものダメなところをどうしても伝えたい。でも伝わらない。『分かってるよ!』と逆に怒られる。コッチもイライラしてケンカになる。
何人にもそんな反応をされたわたしは、やはり原因を考えました。なぜこちらの愛情が伝わらないんだろう。たくさん考えました。そしてさすが塾講師。その原因、対処法が分かりました。
その対処法をした結果、うちの塾では
宿題をやらなかった子どもが宿題をやるようになり、受験では第一志望の合格率は90%を超えています。
さて話を聞いてくれない子どもに対して、わたしは何をしたのか。そこには3つの『○○上手』がありました。
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大人は『話し上手』にならず、『聞き上手』になる。
子どもはちゃんと分かってる
まず私のやったことは、アドバイスをする事をやめました。今では『~しなさい!』はうちの塾では禁句です。
その代わり子どもの声を聞くことに集中しました。すると、その子は『あ!そっかぁ』となにか自分で気付き、宿題をやり始めるようになったのです。
さてなぜか。
子どもは『分かってるよ!』というように、宿題やらないといけないこと、学校行かないといけないことをしっかり分かっています。
むしろ分かっているのに、自分が出来ないことにとてもイライラしています。
そんな子どもに『やりなさい!』『行きなさい!』といっても『分かってるよ!』と余計イライラさせてしまうのです。
すべては経験から学ぶ
ここで我々大人は『分かってるならやってよ!』と想ってしまいますが、私たちが子どものころを思い出しましょう。同じようなことを言われてたのではないでしょうか。そして親に対して同じようにイライラしていて。
実は今それを繰り返している。
そこで思い出してほしいのは、私たち大人はどうやってそのあと学んだのか。
それは様々な経験したからではないでしょうか。
- 勉強しなかったら受験のとき苦労したから勉強の大切さを知った
- 勉強が大切なことがわかったから、学校が大切なことを知った
- だから学校行かなくちゃいけないと思った
私たちはこのような過程を通っているから、学校や勉強が大切なことを知っています。
私たちが子どものときは分からなかったように、お子様はまだ経験していないから分からないのです。
じゃあどうするか。
聞き上手になりましょう。
とことんお子様の話を聞いてあげるのです。
聞き方は簡単。お子様の言ったことを繰り返すだけ。例えば「学校に行きたくない」と言っている子どもに対してはこんな感じ。
保護者-----
『学校行きたくないの?』
子ども-----
『行きたくない!』
保護者----
『そっかぁ。行きたくないんだ。なんで行きたくないの?』
子ども----
『なんか行きたくない』
保護者----
『なんか行きたくないんだぁ』
こんな感じ。
見ているとなんも解決していないように感じますが、この繰り返すという行動で、お子様は『ちゃんと自分の話を聞いてくれている』と感じてくれています。
逆に『学校行きなさい!』と無理やりするとお子様は、『お母さんは僕の気持ちなんてどうせ分からないんだ』と感じるのです。愛情たっぷりなのに、それが全く伝わらない状態。つらいですね。
初めはまず、『繰り返し』てお子様の話を聞く聞き上手になりましょう。
『本当に!?』と思う方は、ぜひビリギャルをみてください。本を読むのが大変という方は映画のビリギャルで構いません。
映画をみるとビリギャルを慶応に合格させ、ビリギャルの本を書いた坪田先生も、めちゃくちゃ聞き上手なことに気付きます。
勉強に興味ないビリギャルの心を動かしたのは、坪田先生の『聞く力』。
しかも相手の言葉を繰り返すだけで本当に『聞き上手』になります。
褒め上手になる。
子どもは無限に褒めるところがある
聞き上手になったあとは、わたしは褒めることを徹底しました。なぜなら、叱っても怒っても何も何日も何ヶ月も何年も、いいことが全くなかったから。それに気付いてからは、褒めまくりの褒め上手になりました。
- えー。そんな簡単に褒めれない。
そう思うと思います。勉強得意な子どもやスポーツが得意な子どもなど何か出来るものがあれば褒めやすいですよね。
『勉強やらない』、『宿題やらない』、『学校いかない』そんな子どもをどう褒めるの?
人には褒めるところは無限にあります。わたしは周りから褒めすぎやん!と思われるくらい褒めすぎ野郎です。
わたしに褒められた生徒は、必ず宿題をやってくるようになるのです。
さてどのように褒めているか。
失敗したことも褒める
失敗したことも褒める。具体的なやりとりをご紹介。宿題を何度も忘れてくる子どもとわたしの会話です。
生徒-----
(なんかもぞもぞしながら)
『宿題忘れちゃった』
わたし----
『そっかぁ。忘れちゃったかぁ。』
(相手の言葉を繰り返す)
生徒-----
『昨日まで覚えてたんだけど、なんか部活が忙しくて』
(とりあえず、自分の気持ちを楽にさせたいから言い訳をいう)
わたし----
『そっかぁ。部活忙しかったかぁ。』
『でも昨日まで覚えてたんだ!偉いなぁ。ちゃんと塾の宿題のことは考えていたんだね。すごい!』
生徒----
(少し嬉しそうになる)
ここまで!
という風に宿題やってなくてもわたしは褒めます。そして具体的にこの生徒はどうなったかというと、次は宿題半分ですがやってきました。
まったくやらなかったのが、半分ってきてくれたのです。わたしはここでも半分やったことを褒めまくりました。すると、どうでしょう。だんだんと宿題をやってくる回数が増えてきました。(もちろん完璧ではありません。たまに忘れることはありました)
この褒め上手もビリギャルの中に出てきます。子どもの心を動かすのは実は『叱る』より『褒める』ことのほうが向いているのです。
見守り上手になる
聞く・褒めるとこちらが出来ることはこの2つです。あとは子どもが自分で気付き、自分で動き出すことを信じます。
子どもは思っているより1000は倍すごい。
これは保育園の先生のときから毎年、どの生徒にも思っていたことです。
子どもってすごいんです。
大人が思っているハードルを最初は手こずりながらも最終的には超えてくるんです。
これは見てきた子ども400人全員です。
『うちの子は全然超えてこないんだけど』
そう思っている方。少し厳しいことを言います。それは周りの大人の責任です。
そう思った方は、おそらく『見守る』ことが苦手なはず。少しでも保護者様ご自身が不安になったら声を掛けてしまう、手助けしてしまうのではないでしょうか。
でもそれは実はお子様のためではなく、自分のため。
お子様をつい怒ってしまう、手助けしてしまう、『見守る』ことがどうしても出来ない保護者様は、まずご自身の心理を知るとこから始まります。
実は見守ることが出来ず助けするのは、お子様のためではなく、自分のためにやっているの可能性が高いのです。
どういうことか。
あ、これを読むと少し嫌な気持ちになるかもしれません。もちろんわたしは保護者様を責める気持ちは一切ありません。しかし、もしかすると人によっては責められていると感じるかもれない。でもそこを乗り切ってほしい。
では始めます。
聞く・褒める・見守るは“時間と体力”が必要
お子様が宿題をしなかったら、『宿題しなさい!』と叱ります。その叱る意味は、『宿題をしないとあなたは将来困るのよ』だと思います。子どもが将来困らないために“叱る”。正しいことだと思います。
でも宿題をやらせる方法は、“叱る”の一つだけでしょう。
今までご紹介したとおり、『聞く』『褒める』など他にも手段はあります。でもほとんどの保護者様が“叱る”を選択する理由は、『一番手っ取り早い』から。
保護者様も1人の人間です。そして親です。
夕飯を作ったり、お掃除したり、買い物行ったり、もちろん専業主婦ばかりではないので、お仕事していたり、時間と体力が余り余っていないのです。
そのため人を瞬時に動かす手段である『叱る』を選択してしまうのです。
開き直ることの大切さ
- 時間や体力がないから、褒めたいけど話聞いてあげたいけどイライラしちゃう
ここまで読んで頂いた方は今度はそんな悩みが生まれてしまったかもしれません。
実はわたしも塾講師一年目同じ気持ちでした。
塾は学校より、圧倒的少ない時間で成績をあげなくていけません。そして一年目はまだ仕事になれず体力もなくなってきてて、、、。
そんなときに宿題をやってこない生徒がいると、『ただでさえ時間が少ないのに!』とイライラしてしまいます。一年目はつい叱ってしまうこともしばしば。
そう。保護者様と同じ状況にありました。
- 褒めてあげたいけど、点数あげてあげなくちゃ。
- でも宿題やってこないから上がんないじゃん!
- 宿題やってきてよ!テストで困るのはあなただからね!
そんな一年目でした。
けど二年目以降は、まったくイライラすることなく、この6年間一度もイライラしたことないし、叱ったこともありません。
それはどうやったのか。
その方法とは、完全な“開き直り”です。
どういうことかというと、塾講師の言葉ではありませんが、『テストの点数をあげなくちゃ』という責任を捨てたのです。
『点数あげなくちゃ』→『でも宿題やってこない』→『叱る』→『生徒が余計やる気なくす』→『点数上がらない』
結局叱っても点数上がらなかったんですよね。
なら叱るのを止めようと思いました。けど、イライラしちゃうから叱りたくなる。だから、イライラの原因をなくすために、一番前にある『点数あげなくちゃ』という概念を捨てました。
『点数あげなくちゃ』と思わなければ、宿題やって来なくてももちろんイライラしない。
イライラしなければ叱ることもない。
『そんなの逃げじゃん!』
そう逃げなのです。しかしそのスタンスにした二年目以降は、一年目とは違い宿題の忘れる確率は減り、受験で第一志望合格率は90%を超えました。さて逃げ出したのに結果がよくなった理由とは?すでに気付いた人もいると思います。
開き直ると、心に余裕が出来る
『点数あげなくちゃ』という気持ちを捨てたら、めちゃくちゃ心に余裕が生まれました。
その余裕を何に使ったかと言うと、『聞く』と『褒める』と『見守る』です。
点数あげなくちゃと思わなければ、子どもの気持ちを聞く時間が生まれました。そして、点数あげなくちゃと思わなければ、子どもの良いところがたくさん見えました。たくさん良いところが見えたら、子どもを信じて『見守る』ことが出来ました。
すると結果、子どもが自分自身で変わり、自分自身で点数を上げたのです。
『点数あげなくちゃ』を捨てるということは一見、ダメな塾講師に見えるかもしれない。
しかし結果は、子どもの成長に繋がり、塾に預けてくれた保護者様のためになっているなと思い、今はそのスタンスで自信を持ってやっています。
だから周りの目を気にせず、お子様ため、そして、自分のために開き直ってみましょう。
『宿題なくてはいけない』その気持ちを一度捨てて見ましょう。そして、心に余裕を作りましょう。
すると今まで見えて来なかったものが必ず見えてきます。お子様がなんでゴネるか、お子様の気持ち、保護者様自身の本当の気持ち。
あなたは今めちゃくちゃ一生懸命です。めっちゃ素敵です。でも沢山の荷物を持ちすぎている可能性があります。少し捨ててみてはいかがでしょう。
すると新しい何かが持てます。それはきっとお子様にも保護者様にも前に進める新しい道具です。
勇気を持って開き直りましょう。
といっても、難しいと思います。
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