「なぜ勉強するのか?」「勉強する理由ってなに?」子どもに聞かれたときどうする?
こんにちは。茨城の塾講師のとおるです。
もし、日曜ののんびり夕食を家族で食べているとき、いきなり子どもから
子ども「ねぇねぇお父さん、お母さん」
パパママ「なーに?」
「ねぇねぇ。なんで勉強しなくちゃいけないの?」
幸せな家族団欒のときに、そんなこと聞かれたら。。。少しドキっとしません?「えっと、あっと、、」とドギマギしちゃいそう。
これ難しいですよね。ぼくも生徒に聞かれたらなんて答えようと毎日口が開くほど考えてます。
なのでこの答えをこの記事で一緒に考えましょ!ぼくは塾講師から、あなたのお子さま以外のリアルな子どもたちの行動や言葉、思っていること提供できると思います!
もし、「勉強しなくちゃいけない理由はね、、、」と、子どもが納得する理由をズバーーーっと言えたらカッコよくないすか?
きっと子どももこんな顔になる。
よし!子どもに尊敬されるために一緒に最高の答えを出しましょう!(ぼくも生徒に尊敬されたい!)
言ってはいけないあるひとつの答え
ひとつ分かっていることがあって。この質問の答えでひとつだけ言ってはいけない答えがあり、それは、、、
「いい大学に行って、いい会社に行って、将来安定するためだよ」
これは昔も今も定番の答えです。
昔はこの答えに説得力がありました。なぜならそれを言うお父さんお母さん、近所の大人、周りの大人がその生き方をしてきたから。でもそれは20年前までの話。
んじゃ今はと言うと、今の子どもたちには全然響いていないみたいです(°_°) 塾の生徒を見ていると分かります。
なぜ響いていないかというと、今の子たちは、インターネットとスマホので、世の中の現実を知っちゃっているからです。
(うちの塾の中学生の生徒のスマホ保有率90%くらいです。ぼくより上の世代だと考えられないですよね(°_°))
昔は、周りの大人からでしか、社会の状況を知りうることは難しかったですが、今はツイッターなどのSNSやインターネットで今現在、本当にたった今の色んな大人の状況がわかります。
ちなみに今の大人たちの現実はこれ
(総務省より)
高度経済成長の終わりをきっかけに失業率が上がりまくっている。
現在は2010年よりは下がっていますが、実感的にはなんか変わっていないように感じます。だってツイッターで「仕事やめたー!」というつぶやきが溢れかえっているんだもん。
むしろ大人より、今の中学生は、世の中のリアルな流れに詳しいかもしれない。
そんな中学生に
「いい大学行って、いい会社に入るためにいっぱい勉強しなさい!」と言っても、親に怒られたくないから「はーい」なんて言うけれど、なんかモヤモヤが心に残っちゃって、結局勉強しない。
だって、「あれ?いい大学行って、いい会社に行って、幸せになっている人の方がなんだか少ないぞ」という事をなんとなく知っちゃっているから。
そんなことない!
もしかしたら読んでいるお父さんお母さんの中に、
「いや!そんな事ない!いい大学に行って、いい会社に入ったら幸せになれる確率は高い!」
と言いたい人もいるかもしれない。いや実際いますよ。いい会社に入って幸せそうな人。ちゃんといます。
でもね、塾で話す子どもたちのほとんど本当にそれを信じていない。信じてない証拠もちゃんとあります。子どもたちのこんな言葉と行動です。
ぼく「将来どうなりたい?」
生徒「お金持ちじゃなくていいから普通に生きていければいい」(リアルにこの答えが8割いや9割です)
ぼく「じゃあ普通に生きるためにどうすればいい?」
生徒「勉強して、高校行って、大学行く」
でも様子を見ると、、、勉強していない。(こういう子ほど、親から「うちの子全然勉強しないんです」と相対が来る)
だって普通に考えたら、“いい大学に出たらいい会社に入って、普通に普通に過ごせる”と信じているならば、勉強するはずです。
でも塾の生徒たちを見ていると、なんだかモヤモヤしている。そのモヤモヤがジャマして勉強しない。いや出来ない。
この言葉と行動の裏にある想いって、「このまま勉強していても、普通に過ごせないんじゃないか」という不安があるんだとぼくは思うんです。
時代はどんどん動いています。すごいスピードで。インターネットとスマホのせいで。
だからお父さんお母さんの考え方もその世の中のスピードに合わせ、アップデートしないといけなくなってきています。
そうしないと、子どもとのギャップが生まれ、「あれ?お父さんお母さんが言ってること、世間となんか違うぞ?」と子どもが戸惑い、悩みます。(実際戸惑っている子どもたちをめちゃくちゃ目の当たりにしています)
これからが本題。さてじゃぁなんで勉強ってするのだろうか?
高校・大学に行く理由から考えよう
先日塾の生徒に、「受験勉強めんどくさいっす!高校ってなんで行くんすか!」と勢いよく聞かれた。そのときはぼくなりの答えをしっかり話、納得してくれた。そのことも共有しとこうと思います。
塾講師と生徒のリアルな会話をご紹介
ぼくはそもそも高校って当然義務じゃないですよね。「だから行かなくてもいいんだよ。そしたら勉強しないくてもいいんだよ」と伝えた。
すると生徒からは、「え〜。でもみんな行くし、勉強しなかったらなんかヤバい気がする」と答えた。ここからのぼくと生徒の会話をご覧あれ。
ぼく「そうそうなんでヤバいんだろ?」
生徒「んー。高校行かないと就職出来ないから」
ぼく「高校行ってなくても社長になっている人知っているよ」
生徒「う、、、でも高校って行ったほうがいいんじゃないんですか?」
ぼく「そうだね。じゃあここから考えよう。きみは、なりたいものある?」
生徒「ないです」
ぼく「じゃあ “なりたいもの” ってどうやって見つけると思う?」
生徒 「分からないです」
ぼく「じゃ、きみが楽しいことってなーに?」
生徒「サッカーです。サッカーしかありません。でも好きと言っても、プロになるくらいまでではないです」
ぼく「そうなんだ。いいじゃん。サッカー。さてなんでサッカー好きなんだと思う?」
生徒「え?楽しいから」
ぼく「いいね!めっちゃいい!楽しいよねサッカー!でも実はサッカーより楽しいことって世の中にあると思わない?それとももう、サッカー以上に楽しいことって存在しないと思う?」
生徒「、、、あると思う」
ぼく「じゃあどうやって、サッカーより楽しいこと探そうか?」
生徒「う〜ん。分かんないです」
ぼく「きっとサッカーをやり始めたのって、お父さんかお兄さんがやってたからじゃない?もしくはサッカー観に行ったり、サッカー漫画読んだからとか?」
生徒「そうです。うちの兄ちゃんがやってたから」
ぼく「いいねいいね。先生(ぼく)が思うにね、好きなものって、“人”が関わっていると思うんだ。友達に勧められたからとか誰々がやっていたからとか。
だから、沢山の人に出会うことって、好きなものを見つけるのと同じだと思うんだ。だから逆に言うと、たくさんの人に出会わない人は夢をなかなか見つけられないと思う。夢って待っていても見つからないんだ。
今までの好きなことだけで楽しむのもめっちゃいいと思う。本人が満足するならそれもオッケー。けどもし苦しんでいるなら、もっと楽しいことあるかもと新しいことに飛び込むのが必要だと思う」
生徒「なるほど」
ぼく「じゃぁどうやってたくさんの人と会うかっていったら、ひとつの方法として高校や大学があると思うんだ。
やりたいことが見つかっていないなら、人に会いに行く。ぼくはその目的さえ達成できるのであれば別に高校、大学に行かなくてもできると思うんだ。さっき言った中卒の社長もきっと、高校には言っていないけど、人に沢山会ってると思う。
けどどうやって人に会うか分からないならとりあえずまず高校にいく、そして大学に行く。特に大学は、色んなところで生きてきた人たちと出会えるから面白いよ」
生徒「なるほど。ちょっと納得です」
と、このようなやりとりをしました。
その生徒は少し納得してくれましたが、これが万能の答えとは思っていません。
高校、大学に行く理由は他にもあると思います。
例えば、やりたいことが見つかっている人であれば、大学に行かないと資格がもらえない職業もある。
ただ、まだなにも決まっていない子、夢がまだない子には少し響いたなと思う。
将来のことから考えよう
勉強する理由を将来のところから考えてみましょ。ここでも僕の体験談から話しますね。
ぼくは右なかなか往左往しながら最終的に塾講師になっています。塾講師は資格がいらないので、何才からでもなれます。苦しんだのはその前。
突然なりたくなった保育士
二十代前半でいきなり保育士になりたいって思ったんですよね。子ども好きだから。でもそのとき特に保育士になるための学校通ってなくて。資格持ってなかったんです。
でも意地でもなってやろうと、調べて調べて調べまくって、資格なくて、しかも男の人を募集している保育園見つけて。「アルバイトからでもいいんでお願いします!」って頭下げたら、アルバイト雇ってくれた。しかも運良く社員に空きができ、3ヶ月後社員に。
ここまでの話だと、「大学行かなくても夢叶えたやん」となるのですが、そこではなく就職できた後。
資格ないってキツイ。
資格がないってデカイんです。信用もそうだし、お金の面でも。資格持っているだけで、5000円〜10,000円お給料上がるんです。ということは、僕は5000円〜10,000円お給料低かったんです。
んじゃよし!資格取ろう!と思っても働きながら勉強って全然出来ない。勉強には自信あったけど、仕事でいっぱいいっぱい。
あとから勉強って予想以上に大変。塾講師になるくらい、勉強には大きく抵抗あった訳じゃないのにきつかった。結果、資格は取ってません。
この経験を通して子どもたちに言いたいことは、もし少しでも興味があるものが資格必要ならそのために勉強したほうがいいということ。
まぁ、しかしこの世の中って資格が必要な職業ってたくさんあるんですよね。
資格が必要な職業はこんな感じ
保育士
医師
建築士
理学療法士
作業療法士
教師
弁護士
薬剤師
、、、
、、、
まだまだありますが、これらの職業に就きたければ、大学または専門学校へ通わなければなりません。もしくは、試験を受ければいいのですが、受験資格が大学卒もしくは専門学校卒の場合が多い。
今のところ夢がないから、気にしないかもしれませんが、もしかしたら、高校生の間に、もしくは大学生のあいだに上記の仕事に就きたくなるかもしれない。
簡単に言うと、今なりたいものがないから、大学行っといたほうが、将来の選択肢が広がるというわけですね。
【やりたいことないから大学行かない場合の選択肢】
将来、資格が必要な職業に就きたくなったら、1から大学か専門学校に行く。そのときにまた勉強を始めなければならない。
【やりたいことないけどとりあえず勉強して大学行く】
大学を卒業すれば、大学卒の受験資格が必要な資格を受けることが出来る。そのとき勉強するのは、その資格の勉強をする。
とりあえず選択肢があるのは、心の余裕にもなる。それだけでも勉強をする価値がある。
大人になったときのことから考えよう。
質問です。
「最近読んだ本の中で、一番感銘を受けた本を教えてください」
さて答えられたでしょうか。それとも出てこなかったでしょうか。出てきた方は素晴らしい。出てこなかった方も大丈夫。世間のほとんどの大人は本を読んでいないし、勉強していません。あ、ここでいう「勉強」は、数学とかではなく、なんでも学ぶことなら全てです。
ズバッと心に刺さった人もいるでしょう。でもそれが本当です。
これがぼくの本当の「勉強はなんでするの?」の答えです。
「大人のほとんどは勉強していないんだよ。学生時代勉強していた人も、大人になったらやっていないことが多い。
だから勉強するだけで、勝ちやすくなる。
え?勝つ必要ない?
だって、きみは将来「普通」に過ごしたいと言ったよね。普通に過ごすのって実はすごく難しいんだ。きみのいう「普通」に過ごすためには、他の人より上の能力がなくちゃダメなんだよ。
え?大変そう?そりゃ大変だよ。だって、普通に過ごすって、みんなやりたいことなんだ。みんながやりたいけど、みんなが出来ない。
そしたら、その中で勝たなくちゃいけないんだ。競争に勝たなくてはいけない。大変なことだけど、勝ちやすくなる方法がある。それが勉強だ。
勉強している大人って本当に少ないんだ。といことはだ。勉強をしている大人と勉強していない大人に分けたとすると、自然と勉強している人が少数派となる。世間は少数派が勝つようになっているから、勉強すれば勝ちやすくなるんだ。
さて、あなたは勉強する大人になれるか?
分からない、不安だよね。
そうなるためには、学生のうちから勉強することをオススメするよ。大人になってからやろうとしても、「あれ?やり方が分からない、、」と挫折しやすいんだ。勉強しなくても、仕事に就こうとすればあるからね。
でもその仕事は大抵君の言う「普通」に過ごすための仕事じゃない。
「あと上司はさ〜」とか「早く土日にならねぇかな〜」とか言いたくなる仕事に就くことになる可能性が高い。
だからこそ勉強を今のうちからやろう。
勉強の仕方を勉強するために勉強しよう。
大人になってから勉強したくなったときのために勉強しよう。
今からならいくらでも失敗できる。
きみに合った勉強法を見つけてしまおう。
そうなったらきみは人生楽しくなる。
大丈夫。きみは頭がいい。いや、数学とか英語とかの話じゃない。勉強する理由を知りたがっているんだ。その時点で素晴らしい。頭がいいんだよ。
だから大丈夫。やろう」
これがぼくの答え。
生意気だったかもしれない。けど勉強する理由は「大人になってからが勉強の本番だから」。
きっとお母さんお父さんならわかると思う。大人はそんなに甘くない。勉強しなくちゃいけないということを。
でもこれを子どもにいうためには、お母さんお父さんが勉強していないと説得力がない。
だからお父さんお母さんも勉強しよう。
この質問の答えは正直それからだ。
最後に
ぼくが最近読んだ本で一番子どもに自慢できる本を紹介します。
キンコン西野さんの「新世界」。
ぼくは最近まで人生楽しくなかった。元々人見知りだし引っ込み思案で、人の目ばかり気にしてる。塾講師の仕事をしていても、なんか子どもたちがちゃんと話を聞いてくれない。
なんか人生つまらなかった。
けど西野さんの本に出会って少し変わり始めた。変わらなくちゃと自然と一歩目を踏み出してた。
ぼくはそこから「えんとつ町のプペル」という個展を開いた。自分でイベントもやった。こうやってブログで発信も始めた。
別にこれがえらいという訳じゃない。
でも塾の子どもの反応は大きく変わった。ぼくの言葉を真剣に聞いてくれるようになった。
だって色んなこと挑戦して、勉強して、ちょっとだけど、「人生って楽しいんだよ!」ということを見せれてるって自信がついたから。
子どもたちも分かるんだと思う。前に動いている人って。自分を成長させてくれる人って。
そんな人生を変えてくれた人。
西野亮廣。
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